Translate

2014/07/17

ものまねコーデ【歌舞伎】


大注目の若手歌舞伎役者・坂東巳之助さん、坂東新悟さんによる面白トークイベント『歌舞伎いまじナイト』がお台場の東京カルチャーカルチャーで開催されました。
今回、私は「歌舞伎の衣装を現代服に置き換える」というご依頼(ムチャブリ)を受け、お二人のスタイリングをさせていただきました。


 ステージ上で立っているのが(左)新悟さん(中)巳之助さん(右)私


歌舞伎の役柄から2つを指定され、どちらも「現代っぽく、しかもちゃんとオシャレに」というクライアントからのワガママオーダー。ふだんのスタイリング依頼とは全く異なる種類のお仕事で、相当悩みましたが、思った以上にちゃんとカッコ良く仕上がったと思います↓

 (左)新悟さんの「手古舞」 (右)巳之助さんの「連獅子」



ちなみに衣装の元ネタはこちら↓


手古舞

と、


子獅子(連獅子)


↓今っぽい服装でオシャレにモノマネ・コーディネイトすると・・・

YO!YO!肉食系やんちゃライオン & 草食系専門学校生風手古舞
(衣装協力:GUさん、他。どうもありがとうございました)


今回の体験を通じて一番驚いたのは、
「歌舞伎の衣装って、実は超高度なレイヤード(重ね着、色柄合わせ)技術のオンパレード」
 ってこと。

洋服の本場・欧米ですら、現代は無地中心で柄はアクセントに使う程度が主流です。色もハデな色はあくまでも“挿し色”としてベーシックカラーと組み合わせて使うのがメイン手法。そんな現代服で歌舞伎の衣装を再現しようとすると、異常なほど柄を多用しつつ、正反対のハデ色同士をガチンコで組み合わせ、それでも全体のバランスは崩さず絶妙にオシャレにまとめるという、とても高度なコーディネイトを強いられます。

そんな難しいコーデを、 大昔のそれも和服文化の日本人が組んでいたなんて、本当に目からウロコの発見でした。ふつうに歌舞伎を鑑賞してるだけでは全く気付きませんでしたが、気付いたからにはぜひもっとファッション業界に広めていきたいですね。ファッションの世界に何か新し楽しい影響を与えそう。

すごいなあ、歌舞伎。
というわけで、ファッション目線で思う“かぶき”とは。

「ド派手な服をこれでもかと全身に着まくるが、それでいて全体がとてもスタイリッシュにまとまるよう高度な計算とコーディネイトセンスをフル活用して自己主張をすること。」

これが『傾く(かぶく)』であり、そこには下品と紙一重の粋(いき)がある気がします。
単にガチャガチャとした派手さで終わるのはただの無粋、それをコーディネイトセンスで粋(いき)にまで昇華できるものこそが『傾き者』だったんじゃないかと。




みっくん&しんごちゃんのトークはホント常に金取れるクオリティ。
楽屋トークとか一般公開してないのがもったいないくらいでした。

巳之助さんブログ → 日々是Show人
新悟さんブログ → 坂東新悟のしんごろく

Enjoy Fashion!! 

全日本コギメン協会↓への「いいね!」であなたのタイムラインに最新情報が届きます

0 件のコメント:

コメントを投稿