Amazon他、全国書店にて絶賛発売中(結構ホント)の
『大人のための私服の教科書』(飛鳥新社)に、嬉しいファンレターをいただきました。とても素晴らしいご質問も頂戴しましたので、ぜひみなさんにも見て頂きたく公開させていただきます。(一部割愛させていただいております。K様、掲載許可ありがとうございます)
お忙しい所,大変恐れ入ります.
最近になって服に興味が出て,勉強を始めたばかりのKと申します.
先週,ご著書を書店で購入して以来,
お洒落にはてんで不案内で,右も左も分からない私でも,
一気に世界を開いてくれた,正にバイブルとなっておりますっ.
とは申しましても,まだまだ初心者の状態ではありますので,
内容でちょっと質問がございます.
一読者が直接メールするというのは不躾かと悩んだのですけれども,
ファッションに疎い小生には疑問点が自力では拭えないため,
差し支えなければ,折り入ってご助言いただけないでしょうか??
お役に立てたようで、本当にうれしいですね。
では以下K様のご質問にお答えしていきます。
《Q1》
先ず1つ目が季節感と素材感に関してです。
例えば,真夏にロングブーツとか,真っ黒でコーディネイトとか,
想像するだけでも汗が出るほど暑苦しいですし,
逆に,真冬に半袖半ズボンってのは凍えちゃいますよね
他にも,7~8月頃の時期に厚手のニット帽を被ったり,
12月にサンダルを履いたり,タンクトップ1枚だったり,
ビギナーの自分には変だと感じちゃいます^^;
これらの服装においても
“「K値」「イメージ配色」「ウェイトバランス」”
が間違わなければ問題ないのかどうかをお教え願います。
《A1》
これはK様の感じてらっしゃることが正しいです。
つまり
「K値、イメージ配色、ウェイトバランスが完璧でも、季節感(素材感)が変だったら変」です。今回の書籍では「季節感無しで(ALLシーズン対応)」ということでしたので、そのあたり詳しく書いていなかったので混乱させてしまったかもしれませんね。失礼いたしました。
言うまでもなく「夏にウールのセーター」「冬にランニング一枚」というのはK値以前の問題です。ということでこのあたりの判別は皆さまの良識にお任せする、という前提だと思って読み進めてください。
※ただ、トレンドによっては「夏にニット帽やモコモコのブーツ」「冬にノースリーブ」という服装もOKになる場合もあります。どこかで見かけたとしてもあくまでも例外として捉えてください。
《Q2》
次は素材やジャンルの異なるの組み合わせに関してです。
例えば,
(1)刺繍の入った厳ついジャージ+麻のパンツ
(2)高級感たっぷりのピーコート+よれよれでしわしわのTシャツ
(3)9K位の革靴+3K以下の子供っぽいキャップ
そういった組合せは何だか物凄くダサくて,言いようの無い抵抗感を憶えます.
仮に,アイテムの見た目自体は格好悪くないチョイスだとしても,
どうもチグハグで違和感が生じて,すこぶる落ち着かないのですーー;
これは単に,こういうセットだとK値が3~4Kになるから駄目なのか,
或いは,何か他に原因が有るのかをお訊きしたいです.
《A2》
「K値6〜7を目指す」というのは、
あくまでも「全身のコーデ」のK値で考えないといけません。
たとえば「刺繍の入ったイカついジャージ(3K?)+麻のパンツ(5K?)」も、その2アイテムだけに注目するとおかしな気がしても、間に着るトップスと靴を高K値にして全身のK値が6〜7Kに収まるようにすれば全く問題ないです。
→刺繍ジャージ(3K)+麻パンツ(5K)+4種の神器の白シャツ(8K)+レザーローファー(8K)=6K
→高級感あるピーコート(8K)+よれよれTシャツ(1K)+ニットベスト(7K)+チェックの細身パンツ(8K)+ショートブーツ(7K)=6.2K
→革靴(9K)+子供っぽいキャップ(3K)+ロゴTシャツ(4K)+テーラードジャケット(8K)+細身のホワイトデニム(6K)=6K
プロのスタイリストなら、どんな変な服があったとしても他のアイテムとの組合せによって
「単品ではNGな服でも全身で見たらOK」に見せてしまいます。これこそK値理論の活用テクニックなのですが、最初のうちはなかなかそうは行かないでしょうから、「単品ではNGな気がするアイテム(K値が極端に低いor高い、またはJ値の高いアイテムなど)」は避けるようにするとよいでしょう。
※J値・・・デザインの自己主張の強さ
《Q3》
最後は顔のK値と10Kのアイテムに関してです。
[10Kのアイテムは基本10Kのアイテム同士でしか合わせられない]
という風に記述されてありますよね.
しかし,顔が10Kの男性ってのは希少な気がします(苦笑)
ということは,殆どのアラサー・アラフォー・ブサイク(失敬)etc...
がスーツを着た場合,上級者・ハイセンスな方々からすれば
『何か引っ掛かるな〜・全く似合わないな〜』
みたいに想ったりなさるのか,是非とも伺ってみたいです.
《A3》
「10Kは10Kとしか合わない」というのは服に関してのみ、と考えてください。(顔は例外)
そうしないと、10K顔の人以外はスーツ着るな! ってことになっちゃいますから。
もちろん、顔も10Kに近い方がスーツや10Kのシュチュエーションにはふさわしいので、「顔のK値を10Kに近づける」努力は必要です。たとえば会社に行くにはヒゲを剃ったり髪を整えたりしますよね?
《Q4》
それと,最後に“全身ブランド固め”に関してなのです.
例えばシルエットでしたり,後はデザインや質感でしたり,
ユニクロ等のリーズナブルな所では無い様な,
少しお高い店だからこそ得られる高品質って有るよな〜,
安いと無理だろうな〜っていう洋服や服飾雑貨って存在しますよね.
なので,仮に,無意識にそれだけでコーディネイトしてしまった場合,
次からはそういう服尽くめは意識的に控えるべきかご教示願います.
《A4》
まず「全身ブランド品で固めるのは危険」というのは、いわゆる高級ブランド品(ヴィトン、グッチ、シャネル級) を指しています。(本書131ページ『デンジャー・ブランド』)
それ以外の『セーフ・ブランド』であれば全身揃えても問題ありません。
たとえ全身をデンジャー・ブランドで固めても、全身のK値さえ適正な値になっていれば大丈夫です。
ただ、デンジャー・ブランドはJ値が高いので、うまく引き算コーデをしないと難しいのです。だから『絶対NGじゃないけど危険度が高い』という意味で書きました。
先月からファッションを勉強しようと思い始めたのですけれども,
どんな本で体系的に学んだらいいのか知りたくて,
色々(Yahoo!知○袋・教○て!goo等)で質問してみても
「雑誌を見たりして,少しずつセンスを磨き続けるしか無いよ」
という答ばかりで,お手上げ状態でお見掛けしたため,
掛け値無しで,正にバイブル・奇跡的な出会いだと感じております!!
“ファッションセンス”を理論として誰にでも身につけられるよう解説したのが
『大人のための私服の教科書』です。おしゃれしてみたいけど最初の一歩からどうしていいかわからない人、スーツを脱いだら何を着たらいいか困る人は、ぜひ読んでみてください。Amazonで立読みも出来ますよ↓
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